大腸カメラ
大腸カメラ
当院ではハイエンドな内視鏡機器、FUJIFILM社 ELUXEO 8000システム(2024年5月発売)を用いて、経験豊富な日本消化器病学会/内視鏡学会専門医による検査により、丁寧かつ正確な診断を行っています。
大腸内視鏡検査は、一般的に苦しい、辛いと認識されている検査ですが、機器の進歩と熟練の手技により患者様の苦痛も軽減されてきています。それでも不安に感じられる患者様には、鎮静剤を使用することで「ウトウト」しながら検査を行うことも可能です。また、当院では1日で上部内視鏡と下部内視鏡の両方同日に行うこともでき、忙しい方でも1日で検査を終えることができます。
大腸内視鏡検査を行うために、検査前に下剤を服用し大腸内を綺麗にする「前処置」が必要ですが、当院では前処置をクリニック内のトイレ付き半個室で行うことができます。もちろん自宅で前処置を行うことも選べます。
大腸内視鏡検査では、検査中に大腸ポリープが見つかることがありますが、検査時に見つかった大腸ポリープは切除を行うことも可能です。
下部消化管内視鏡検査とは、一般に「大腸カメラ」と呼ばれている検査のことで、肛門から内視鏡を挿入し、直腸から盲腸までの全大腸(一部小腸)を調べて、炎症、大腸ポリープ、大腸癌の有無などを診断することができます。検査の際には必要に応じて、大腸ポリープを切除したり、組織の一部を採取(生検)したりします。
大腸癌の発症には加齢、飲酒、喫煙、食の欧米化、運動不足といった生活習慣が大きく関わっているとされていますが、ほとんどは良性の大腸ポリープ(腺腫)から発生します。そのため、良性のポリープの時点で切除することが大腸癌の予防につながります。また、大腸癌はかなり進行しないと自覚症状が現れにくいという特徴があるため、早期発見のためには症状のない段階から定期的に大腸内視鏡検査を受けることが有効です。当院では大腸内視鏡検査に対する「つらい」「苦しい」「痛い」「恥ずかしい」というイメージや検査に対する不安を解消できるような環境をめざし、1人でも多くの方に定期的に大腸内視鏡検査を受けて頂き、地域の方々の大腸疾患の早期発見と治療に貢献したいと考えています。健康診断で便潜血反応陽性になった方、あるいは日ごろから便や腸などに不安がある方は、お気軽にご相談ください。
大腸内視鏡検査は、腸管洗浄液(下剤)によって腸内をきれいにする必要があります。この下剤による前処置が、大腸内視鏡が大変といわれる要因の一つにもなっています。当院では少しでも楽な環境、楽な方法で前処置を行って頂けるように工夫をしています。
クリニック内で前処置をご希望の場合は、トイレ付き専用個室にて下剤の服用を行うことができます。プライバシーも保たれ、安心して前処置を行って頂けます。場所につきましては、患者様のご希望や環境に合わせて、在宅でもご来院しての服用でも、どちらにも対応いたします。
鎮静剤にて眠ったまま検査を受けることも可能です。鎮静剤を用いた内視鏡検査の大きな目的は「不安」や「苦痛」の軽減です。大腸内視鏡検査では腸の中に空気を入れるためお腹の張りや吐き気などで苦しんでしまう方もいらっしゃいますが、鎮静剤を使用することでそのような症状が緩和できます。
検査終了後は、鎮静剤の効果が切れるまでリカバリールームでしばらく休憩して頂くため、安心してご帰宅できます(鎮静剤を使用した場合、自動車、バイク、自転車などの運転はできませんのでご注意ください)。
検査中に大腸ポリープを発見した場合、必要に応じてその場で切除できます。腫瘍性のポリープには良性の大腸腺腫と悪性の大腸癌があり、大腸腺腫は大きくなるほど癌化率が高まると考えられています。つまり、発癌リスクのあるポリープを早めに切除することが大腸癌の予防につながります。また、大きければそれだけ切除が難しくなるため、10ミリ以下の小さいうちに切除したほうが安全性も確保できます。20ミリを超える大きなポリープや切除後の出血リスクが高い場合は、連携先の病院やご希望の病院に紹介させて頂き、入院でのポリープ切除を行う必要があります。
大腸ポリープを検査時にその場で切除することで、何度も下剤を飲んだり、検査を受けたりする必要がなくなり、患者様の負担も軽減します。
使用する内視鏡や処置具は、日本消化器内視鏡学会が定めているガイドラインに準拠した消毒衛生管理を実施しておりますので、安心して検査を受けて頂けます。
大腸ポリープの多くは無症状ですが、健康診断での便潜血反応で陽性になることが少なくありません。発症原因としては、遺伝的なものが多く、そのほかに食生活の欧米化なども考えられています。大腸ポリープの全てが大腸癌に移行するわけではありませんが、そのリスクを診断するために大腸内視鏡検査を行う必要があります。定期的に大腸内視鏡検査を行うことでポリープの早期発見が可能となり、低侵襲な内視鏡治療が選択できます。10ミリ程度までの大腸ポリープであれば、日帰り切除を行うことができます。
平均寿命の高齢化に加え、食生活の欧米化など様々な要因もあり、大腸癌による死亡者数は増加傾向にあります。大腸癌は症状を自覚することが難しく、気付かないうちに進行します。症状が出てから診断に至った場合には、内視鏡治療などの低侵襲な治療が選択できないことがあります。下痢や便秘などの排便異常、血便がみられる方や便潜血反応陽性の際は、定期的な大腸内視鏡検査をお勧めします。
遺伝的要素も考えられていますが、明確な原因は不明です。全身のあらゆる消化管に、浮腫や潰瘍を形成し症状を引き起こします。腹痛と下痢が高頻度にみられますが、発熱、栄養障害、血便、肛門病変(痔ろうなど)が現れることもあります。難病に指定されていますが、適切な治療で症状を抑制できれば健康な人と変わらない日常生活を送ることが可能です。定期的な大腸内視鏡検査やCT検査などにより、病状の進行状況を判定しながら治療を行います。
潰瘍性大腸炎は、大腸の粘膜を中心にびらんや潰瘍を形成します。症状としては下痢や血便、腹痛、しぶり腹(便意があっても便が出ない、出ても少量)、重症化すると発熱、体重減少、貧血などがみられることもあります。難病に指定されており明確な原因は分かっていませんが、適切な治療により症状を抑制できれば、健康な人とほとんど変わらない日常生活を送ることが可能です。定期的な大腸内視鏡検査が必要となります。